テレビでよく見る「年商○○千万円」の会社って。。。
今日は、テレビやニュース等でよく
「うちの会社は年商〇〇千万、〇〇億円です!」
というものがありますが
税理士事務所に入ってから知った、用語の説明を書いてみようと思います。
まず、
年商・売上・利益の違いについて
「あなたがラーメン店の社長」だと仮定して書いていきます。
自分のお店で
1,000円のラーメンを月に1,000杯(月30日仮定で1日約33杯)売ったとします。
そうなると、一カ月でお客さんがお店に払ってくれたお金は
1,000円×1,000杯=1,000,000円
になります。
この百万円は、売上・年商・利益のどれか分かりますか??
正解は、「売上」です
「売上」というのは、一般的に1ヶ月間で
どれだけ商品を売ったのか、という金額のことです。
さらに
これが1年間でみてみると
1,000,000円×12か月=12,000,000円
この12,000,000円は
売上・年商・利益のどれか分かります?
正解は、「年商」
になります。
「年商」は「売上」を一年間でみたときの金額になります。
なので、あなたは周りに
「私は年商12,000,000円の社長です!!」
と言えます。
でも、ここからが大切です。
ラーメンって、作るのに
何が必要なんでしたっけ。。
まず、材料を買わないといけません。
麺、スープ、野菜、肉など作るための「仕入」が必要です。
だいたい飲食店では売上の約30~40%くらいはかかるものです。
(これを一般的に、製造原価率や粗利と言われるものです)
今回は35%として計算します
となると、
12,000,000×35%=4,200,000
が材料代にかかるので、、
残りの手持ちは7,800,000円です。。
あとはここからさらに、、
◇厨房のガス・水道・電気代
(150,000円)×12か月=1,800,000円
◇家賃・駐車場代
(150,000円)×12か月=1,800,000円
◇従業員のバイト代
(一人30,000円)×12か月=360,000円
◇広告や宣伝
(30,000円)×12か月=360,000円
などがかかってきます。(だいたい一般的な目安額)
合わせて
4,320,000円です。
手持ちは
7,800,000円-4,320,000円=3,480,000円
そして、最後に
あまり知られていないですが
住民税や個人事業税、消費税、社会保険など、
様々な税金が利益の半分ほどかかってきます
3,480,000円から税金に半分の
1,740,000円を差し引くと、、
あれ、
年商1,200,000円の社長。のはずなのに、
1,740,000円しか残っていません。
(月の収入は14万5千円程度。。)
これが社長の給料となります。。。
とまぁ、結果的に
年商・売上というのは
会社に集まったお金の総額なので
この金額から色々と差し引かれる前の状態です。
なのでもちろん年商・売上が何十億あっても赤字の場合もあり得ます。
「売上・年商の大小は、会社の利益や、社長の年収などはまったく関係ない」
という事になります。
テレビやニュースでは
「売上・年商〇〇億のやり手社長」「売上・年商〇〇億の上場企業」など
どうしても金額が大きく目立つので、ものすごく社長の年収が高かそう。優良企業のようなイメージがあるかもしれませんが、
大切なのは、「売上」「年商」の金額ではなく
・売上から何にどれだけお金を費やしているのか。
・最終的に残る金額(利益)はいくらなのか。
売上・年商というのは、その人・会社がいいかどうかの判断基準の数字にはなりません
しっかり、「何の数字をことを表しているのか」判断できるようにしましょう。
たくさんの方の「やってみたい」を「実現」させたい!!
そんな想いでブログを更新していきます!
それではまた!